同じことを言われたのに、以前ほど傷つかなかった。
以前なら自分を責めていた出来事を、少し違う角度から考えられるようになった。
そんな経験はありませんか。
起きた出来事は同じです。
相手が言った言葉も、変わっていません。
でも、それを受け取る自分の中で、何かが変わっている。
継続してセッションを受けてくださるクライエントさまとお話ししていると、そうした変化を感じることがあります。
今回は、人が変わるということの中でも、物事の受け止め方が変わっていく過程について考えてみたいと思います。
相手の言葉を、すべて自分の問題にしなくなる
私が変化を感じる場面の一つに、クライエントさまが、相手の反応を以前ほどご自身のせいにしなくなっていくことがあります。
例えば、家族やパートナーの機嫌が悪いとき。
以前なら、
「私が何か悪いことをしたのだろうか」
「私の言い方がいけなかったのかもしれない」
そんなふうに考えてしまうことがあったかもしれません。
もちろん、ご自身の言動を振り返ることが必要な場合もあるでしょう。
でも、相手の機嫌や反応のすべてが、自分の責任というわけではありません。
相手には相手の事情があり、そのときの気分もあります。
自分には自分の気持ちがあります。
その二つを、少しずつ分けて考えられるようになっていく。
私は、そこに大きな変化を感じることがあります。
感情と、起きていることを分けてみる
人は、出来事そのものだけで傷つくわけではないのだと思います。
その出来事をどう受け取ったのか。
そこに、どのような感情が生まれたのか。
そうしたことが重なって、苦しくなる場合もあるのでしょう。
例えば、相手からそっけない返事をされたとします。
「嫌われたのかもしれない」
「怒っているのかもしれない」
「私が何か間違えたのだろうか」
そんな考えが浮かんでくることもあります。
でも、実際に起きたことは「そっけない返事をされた」ということです。
相手がなぜそのような返事をしたのかは、まだわかりません。
頭では、そう理解できるかもしれません。
ただ、感情はそう簡単には納得してくれないものですよね。
悲しいものは悲しい。
不安なものは不安です。
だから私は、まず、その感情を否定しなくてもよいと思っています。
「そんなことで傷ついてはいけない」
「気にしすぎる自分が悪い」
そうやって自分を責めてしまうと、傷ついたうえに、さらに自分を傷つけることになってしまいます。
まずは、悲しかった自分を認める。
そのうえで、少し落ち着いたときに、起きたことと、自分がそこから考えたことを分けてみる。
簡単ではありませんが、そうした習慣が少しずつ身についていくと、物事の受け止め方も変わってくるのかもしれません。
相手は変わらない、と思っていたけれど
人間関係のお話を伺っていると、家族や夫婦・パートナーとの関係がテーマになることがあります。
身近な人だからこそ、期待することもあります。
「わかってほしい」
「こうしてくれたらいいのに」
そんな思いが生まれるのは、自然なことだと思います。
ただ、相手を自分の思いどおりに変えることはできません。
私は、基本的に、相手は簡単には変わらないものだと考えています。
だからこそ、自分は相手の言動をどう受け止め、どう対応するのか。
そこに目を向けることが大切なのではないでしょうか。
実際に、セッションを重ねる中で、ご自身の解釈や対応が少しずつ変わっていく様子を感じることがあります。
以前なら感情的に反応していた場面で、少し間を置けるようになる。
相手の言葉を、すべて自分への批判として受け取らなくなる。
相手にも事情があるのかもしれないと考えられるようになる。
そして、時間をかけて関わり方が変わっていく中で、相手の様子も変わってきたとお話しくださることがあります。
もちろん、こちらの受け止め方が変われば、必ず相手も変わるということではありません。
ただ、人と人との関係は、お互いの反応の積み重ねでもあります。
自分の対応が変わることで、二人の間に生まれるやり取りも、少しずつ変わることがあるのかもしれません。
セッションの中で得た気づきが、日常につながる
受け止め方が変わるきっかけは、一つではないと思っています。
セッションの中で、ご自身の感情を素直に認められるようになること。
守護霊との対話を通じて、これまでとは違う視点を受け取ること。
前世療法での体験をきっかけに、今の人間関係を振り返ること。
そうした体験が、ご自身について考える入り口になる場合があります。
ただ、セッションの中で何かに気づいたからといって、その日からすべてが変わるわけではありません。
むしろ、日常生活に戻ってからの時間も大切なのだと思います。
以前と同じような出来事が起きたときに、
「あれ、私は今、どう感じているのだろう」
と考えてみる。
いつものように自分を責めそうになったときに、少し立ち止まってみる。
セッションで感じたことと、日常の出来事が、少しずつつながっていく。
私は、その繰り返しの中で、受け止め方が変わっていくこともあるのではないかと感じています。
「考え方を変えればいい」と簡単には言えない
ここまで書いてきましたが、私は、苦しんでいる方に「受け止め方を変えれば楽になりますよ」と簡単に言いたいわけではありません。
心の問題は、そんなに簡単に割り切れるものではないと思うからです。
頭ではわかっていても、気持ちがついてこないことがあります。
もう気にしないと決めたのに、また同じ言葉に傷つくこともあります。
相手の事情を理解できたとしても、だからといって、自分が受けた傷がなくなるわけではありません。
それでよいのだと思います。
感情は、理屈だけで片づけられるものではありません。
そして、受け止め方を変えることは、相手の言動をすべて許したり、つらい状況を我慢したりすることでもありません。
必要であれば、相手に気持ちを伝えることも、距離を置くことも、環境を変えることも選択肢になるでしょう。
まずは、自分がどう感じているのかを認める。
自分で自分の味方になる。
そこからでよいのではないでしょうか。
変化の途中にいる自分を、観察してみる
受け止め方が変わってきたと思っても、以前の考え方に戻ることがあります。
また傷ついた。
また自分を責めてしまった。
そう感じる日もあるでしょう。
でも、以前と同じ反応をしたからといって、それまでの変化がなくなったわけではありません。
「また自分を責めているな」
そう気づけたこと自体、以前とは違うのかもしれません。
私は、心の変化について、あまり結果を急がなくてもよいと思っています。
今日はうまく受け止められた。
今日は、少し難しかった。
そんなふうに、その過程を観察するくらいの気持ちでいられたら、少し楽になるのではないでしょうか。
自分の気持ちを、無理に切り替えようとしなくてもよいのです。
焦らず、急がず。
ふと振り返ったときに、以前とは少し違う受け止め方をしている自分に気づくことがあるかもしれません。
その小さな変化を、自分自身で見つけてあげられたらよいですね。
Shiva(しば)
守護霊について、順番に理解したい方へ
守護霊とは何か、サイン、無意識との関係まで、
30記事を通して全体像をまとめています。
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