催眠は危険?

催眠療法

催眠状態はテレビや映画などをご覧になって自分をコントロールできなくなったり、他人に操られたりと恐ろしいことが起こるイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
実際に催眠って危険なものなのでしょうか。

催眠療法とは

催眠療法(ヒプノセラピー)とは、クライエントさまがリラックスをし、集中力を高め変性意識状態に入っていくことです。

米国心理学会第30部会は催眠状態の定義として、以下のように説明しています(2015年)

「暗示に対する反応能力の強化を特徴とする、集中した注意と周辺意識の低下を伴う意識状態」
In 2015, the American Psychological Association Division 30 defined hypnosis as a “state of consciousness involving focused attention and reduced peripheral awareness characterized by an enhanced capacity for response to suggestion”.

セラピストの暗示に集中しているけれど、それ以外のことは全く気にならない状態と言えばわかりやすいでしょうか。

日常でもこのような状態になることがあります。

例えば、ゲームに集中しすぎてお母さんが「ご飯の時間よ~」と声をかけても気付かない

小説を読んでいて世界観にはまっていて、時間があっという間に過ぎていた

こんな没入経験ありませんか?

催眠、と聞くと眠ってしまっていると思う方もいらっしゃるのですが、そうではありません。
ゲームをしているときも本を読んでいるときも、眠っていることはありません。それと同じで催眠中は起きていますし、ご自身の意識がちゃんとあります。

催眠療法はセラピストに操られる?

催眠状態は自分で入っていくものですし、覚醒もクライエントさまの意思によるものです。
セラピストが強制することはできません。

先ほど書いたように眠っているわけではないので、おかしな指示をされたりすると覚醒してしまうでしょう。

催眠のメリット

催眠が危険なものではないことをご理解いただけたでしょうか。
では、最後に催眠のメリットについてお話します。

催眠療法は自律神経に良い影響を与えるんです。

副交感神経を活性化できる
催眠状態は副交感神経を活性化します。催眠状態に入ると、心拍数が安定し、筋肉がリラックスし、内臓の動きが活性化します。身体は休息と回復の状態に入るので、ストレスや不安が軽減されます。

ストレスを軽減する
催眠療法は自律神経を調整して、過剰なストレス反応を和らげます。現代人は交感神経が過剰に活性化されていますが、催眠療法によって副交感神経を強化し、深いリラックス感をもたらします。

自己調整と治癒
催眠療法によって、自分で記憶の底に封印している過去のトラウマや不安症状に対処し、前世療法は過去生でのトラウマなどに対処することもあります。

生活習慣の改善
催眠療法はストレス軽減とリラックスを通じて得健康的な生活習慣をサポートする手段としても利用されることがあります。
不眠症の改善や体重管理など、多くの健康問題に対処している事例があります。

催眠療法は自律神経系のバランスを調整し、リラックスやストレス軽減、自己調整に役立つ有益な療法です。
セルフで催眠法を行うこともできますが、プロの指導と誘導の元に行いただければより安全的な治療法です。